こんにちは!とらです。
茅ヶ崎と山梨を行き来しながら、自由な働き方を模索しているサラリーマンです。
副業が軌道に乗って形になってきたら、50代はもっと好きなことで、誰かに還元できたらいいな、と目論んでいます。
今回は、少しマニアックな音響の現場の話を書いてみようと思います。
SONY C-38というマイク
皆さんは SONYのC-38 というマイクをご存じでしょうか。
漫才や落語などで、テレビでもよく見かける
あの灰色の四角いマイクです。
M-1グランプリでも、センタースタンドに立っている姿を見たことがある方も多いと思います。
先日、このC-38をきっかけに、新人教育について考えさせられる出来事がありました。
新人からの質問
最近、私の事業所に配属された新人から、こんな質問をされました。
「今度C-38(38マイク)を使うのですが、
ファンタム電源と006P電池、どちらを使っていますか?」
一瞬、「なぜそんな質問を?」と思ったのですが、話を聞くと理由がありました。
教育係の中堅スタッフから、
「006P電池で駆動した方が音がマイルドで好きなんだ」
と聞いたそうです。
まずは試すことが大事
この時、私はまずこう伝えました。
「いろいろ試すこと自体は、とても大事だよ」
新人のうちは特に、
実際に触って、聞いて、違いを体感することが何よりの学びになります。
その前提を共有したうえで、
私自身の考えを伝えました。
ホール管理における006Pの現実
006Pとは、いわゆる四角い9V電池のことです。
理論上、C-38はファンタム電源でも、この電池でも駆動します。
ただし、ホール管理の音響という立場で見ると、006Pの使用は正直、費用対効果がかなり悪いです。
理由を挙げると──
- 管理コストが確実に増える
- 電池残量を常に気にする必要がある
- 仕込み時の確認項目が増え、時間がかかる
仮に「自分の好きな音」に少し近づいたとしても、
その違いに気づくお客さんは、おそらくほとんどいません。
ファンタム電源という合理性
その一方で、
ファンタム電源であれば、
- 音響卓から安定した電源供給ができる
- 仕込みが早い
- トラブル時の切り分けが容易
ホール運営という再現性と安定性が求められる現場では、
こちらの方が圧倒的に合理的です。
このあたりは、
フリーで外現場を回っている人と、
ホール管理をしている人との仕事の性質の違いだと思います。
正解は一つじゃない、でも前提は必要
だから私は、この新人にもこう伝えています。
「正解は特にないよ。ただし、
C-38のためだけに006Pを常備しているホールは、
私の知る限り、ほとんどない」
この話のポイントは、
こだわること自体が悪いのではない、という点です。
問題は、
その前提や背景を伝えないまま、
「自分の好み」だけを新人教育として渡してしまうこと。
ホール管理で求められる考え方
特に、外の現場からホール管理に入った人がつまずきやすいのが、ここです。
- 自分の現場では100点を狙える
- でもホール管理は、制約の中で
7〜8割を安定して出し続ける仕事
この違いを理解できないと、
正直、かなりしんどくなります。
新人から学んだこと
今回の件を振り返ると、
これは私自身の指導不足でもありました。
ただ同時に、
新人のおかげで、
「自分の教育の穴」に気づけた出来事でもあります。
現場では、
教える側も、教えられる側も、
常に学び続けているのだと、改めて感じました。

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