こんにちは!とらです!好きなことと仕事のバランスを皆さまはどんな風に取っていますか?各世代で色々なタイミングや人生があるかと思います。今回はとらのお仕事関連のお話をさせて頂ければと思います。
好きなことを仕事にしちゃいけない。学生時代、とらはそう言われていた気がします。仕事にすると、好きなことが嫌いになるから・・的な理由だったかと。
でも今は逆で、得意を武器に仕事に生かしなさい。そんな時代だと思います。
就職氷河期を生きて来たことによって得たものとは
学生時代、将来何になろう・・と考えていたのですが、音響以外の選択肢を考えたことが無かったように思います。というのも、周りと同じことをするのが嫌だったとらは、良くも悪くもいわゆる就職氷河期にハマっている世代でして、就職をしない言い訳が出来ていたからですね。
そもそも、学生時代にギターをやっていた関係で、音楽関係で食べれないかと思って25歳のときに留学のため渡米しました。 この時代はネット環境もダイヤルアップで、そもそもカセットテープをライブハウスや音楽事務所に送ってそこで見初められた1部の天才が、レコード業界に初めて渡れる・・的な、方法的には今の時代と全然違う時代でした。
今の時代は音楽制作も昔ほどハードルが高くないですし、住んでいる場所も関係ない。媒体はYouTubeなどもありますからね。
渡米していた5年間は20代最後を謳歌していました。とはいえ、いつまでもアメリカで遊んでいる訳にもいかず、帰国。何か仕事をしなければ生きてはいけないので、30代になって都下のスタジオ兼ライブハウスで雇って頂きました。そこで渡米時に学んだ録音やPAを具現化して、今の劇場管理のお仕事にたどり着きました。
ステージの裏方で劇場管理のお仕事の内容とは
裏方の仕事を選んだとらの現在のお仕事は劇場・ホールの管理業になりまして、その中でも舞台・音響・照明など、ステージを作り上げるお手伝いをさせて頂く業務になります。
具体的には、コンサートやイベントを行うためには施設が必要になります。小さな劇場や市民ホール、体育館や、ドームなどで行う事もあります。とらはそういったホール、劇場付きの舞台スタッフとして20年近く働いています。セクションとしては音響なので、まぁ、20代に考えていた、音楽関係の仕事に就いたといえば、そうなのかもしれないですね。
今思えば、これが今のような売り手市場で、失われた20年間を過ぎた後だったら、どんな仕事をしていただろう。。と思います(笑)。 今はPC1つで稼ぐことが出来る時代ですからね。
作業内容としては、大きく分けて2つあり、
- 興行として劇場を使用するコンサート催事の対応(外部対応)
- 地元の方達が使用する催事(劇場付のスタッフが対応)
があります。
外部対応は、乗り込み業者さん(舞台・音響・照明・映像・他)との事前打ち合わせを行い、安全に道具や照明を飾れるようにすり合わせを行い、電源の容量や取り口の確認、ケーブルのはわせ方、転倒防止の対応など、多義に渡ります。
外部対応以外の催事はとらたちが対応、オペレートも行います。ダンスやバンドの催事から、式典、講演会、また、反響板を使用してのクラシックコンサートなどは、劇場側で対応することが多いですね。
劇場管理業務の報酬と労働環境の実態は
ぶっちゃけ、お金が目的ならこの仕事は違う、というのがとらの感想です(笑)。これは、イベント業界がそうだというわけではなくて、日本の箱もの行政の弊害だと思います。
箱ものとは国や地方自治体が建設する公共施設で具体的には、図書館、美術館、体育館、多目的ホールなどが含まれます。利用者数の見込みが甘く、維持管理のコストが財政を圧迫することが問題視されています。
箱もの行政と指定管理者制度について話し出しますと、とてもここで記すには長すぎてしまうので、今回は大枠にだけ触れておきますね。
指定管理者制度とは、公共施設の管理運営を民間事業者に委託する仕組みです。自治体が行っていた運営を、ノウハウのある民間企業に、というのが大枠なのですが、管理期間が短かい事による持続性の低下や、管理費用の経費削減が優先され、それにより現場スタッフの給与が上がらないといった構図となっています。
ただ、ステージスタッフとして、外で働いてきた人がこういった仕事に転職する場合、往々にして外での仕事は持っているものでして、劇場管理をしながら、外での仕事を持っていて収入を安定させるという考え方もありますね。
とらの考えるAIと劇場管理の今後と方向性とは
AIが浸透している現在、色々な職業が「取って代わられる」と話題になることがあります。誰でも出来る仕事をしていたら、その可能性はあるのかもしれないですね。
劇場管理はどうでしょうか。音響で言えば、良く言われるのが機材の軽減化です。音響卓も、それをステージと繋ぐケーブルも、出口のスピーカーも軽く、扱いやすくなっています。ハウリングを除去するシステムもデジタル卓やスピーカーがやってくれるので、そもそもの人工が昔ほど要らなくなっています。
但し、音を作るのは人ですので、マイキング(マイクで楽器などを狙う向きや位置)だったり、演者さんとのコミュニケーションは人でなければならないかと思います。
その意味では誰にでも取って代わられる仕事、というわけには行かないというのが、とらの感想です。少なくとも、当面、AIに取って代わられるということは無いかと考えています。
ただ、とらはAIを敵視しているわけではなく、「使えるところは使わせてもらえ」ば良いと思っています。技術の進歩のお陰で仕込み時間が短縮していることは事実ですので。そのうえで、人と人のライブの空間を作るという意味では、まだAIの入る余地はないと思っています。
どの業態でもそうですが、如何に仕事の価値を収入に還元させられるか、ですね。買い叩かれている業界であるのは間違いないので、そのシステム自体にメスが入らないのであれば、個々人が自分の頭で考えてどう動いていくかになるのではないですかね。
まとめ
以上、とらの仕事について記してきました。好きなことを仕事にすることのメリットは、
「好きなことだから続けられる」
ことに尽きます。そこの部分を尖らせていけば、追従できないポジションを獲得することが出来るかもしれないです。
一方で、売り手市場の今現在、収入との兼ね合いで続けていけない若手が多いのも事実です。とらの意見としては、
「色々やって!もっと好きなことが見えるかもしれないじゃん!」
くらいの温度感です。これからの時代、同じ会社で一生お世話になるというのも難しい時代かと。むしろ、自分の強みを尖らせて、自分を売り込めるくらいであれば、怖いものはないだろうな、思います。
とらは比較的「好きで得意」なものを基に現在の仕事に就いて、今もその職についています。技術職なので、好きじゃなければやらないでしょうけど、今はそこに如何に価値を持たせて収入を上げられる仕事にするかを考えています。
自分のためというより、続いている若手のためにもですね。
以上、まとめでした。何かしら、皆さまの参考になれたら嬉しいです。
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