こんにちは、とらです。
茅ヶ崎と山梨を行き来しながら、「50代からの自由な働き方」を設計しているサラリーマンです。
子どもを見ていると、思いがけず「教育の場」が現れることがあります。
先日、小学3年生の娘たちの間で小さな揉め事が起きました。
宿題を先にやるか、友達との約束を先に守るか。
親が口を出せば、5秒で終わる話です。
でも、あえて黙っていた。
今回はその話をお話ししようと思います。
学校から帰ってきた15時すぎ
学校から戻ってきたのは15時すぎ。
「今日、友達と公園で遊ぶ約束してきた」と言います。
この時期の門限は16時半。
今から行けば、1時間以上は遊べる計算です。
一人は「今すぐ行きたい」、もう一人は「宿題が先」

ところが、二人の反応が違いました。
片方は「すぐ行く」と言って準備を始めました。
もう一人は「宿題をやってから行く」と言って、ランドセルを開けました。
この間、わずか15分のやりとりです。
宿題を先にやる、というのは彼女が自分で作ったルーティーンです。
帰ったら手を洗って、宿題をやってから遊ぶ。
それが習慣になっていた。
悪いことではありません。
むしろ、そういう自律性は大事にしてほしいと思っていました。
でも、今回は状況がある。
公園には友達が待っています。
そして二人は「一緒に行く」という前提がある。
つまり、宿題を始めた娘の判断が、もう一人の時間も拘束していた。
個人の問題ではなく、チームの問題になっていました。
実はもう一つ、見えていない判断材料があった
今回の宿題、翌日にテストがある内容でした。
これが実は、見えていない判断材料です。
記憶の定着という観点でいうと、直前に詰め込むより、少し時間を空けてから復習するほうが覚えやすい。
分散学習と呼ばれる考え方で、「帰ってすぐ宿題」より「遊んで戻ってから宿題」の方が、テストには合理的だったりします。
また、どう考えても待っている友達を気にして宿題をやっても身につくわけがない(笑)
もちろん、小3の娘にそんな知識はありません。
ただ、この判断材料に気づいてほしかった、という気持ちは親としてあった。
親として、口を出さなかった理由
妻が対応していました。
私は少し離れたところで、喧嘩になりかけている二人を見ていた。
口を出そうと思えば、すぐ出せます。
「先に遊びに行きなさい」と言えば終わる話です。
でも、そうしなかった。
理由は単純で、答えを先に渡すと、考えないからです。
これは仕事で若手に関わるときに気をつけていることと、まったく同じ構造です。
「どうすればいいですか」に即答してしまうと、相手は考えなくなる。
それより、「どう思う?」と聞いて、自分で考えさせる方が力がつく。
子どもに対しても同じだと思っています。
今回の状況には、判断材料が4つあった。
- 友達との約束(社会性の問題)
- 自分のルーティーン(自律性の問題)
- 姉妹が一緒に行く前提(チームの問題)
- 翌日のテスト(学習戦略の問題)
小3にこれを全部考えてもらうのは難しい。
でも、「どれが大事だと思う?」と問いを持てるだけで違う。
正解を渡すより、考えた経験を残したかった。
答えを与えるより、考える枠を作る
子育てで気をつけていることが一つあります。
「答えを与えない」こと、ではなくて「考える枠を作ること」です。
この二つは違います。
答えを与えないだけでは、ただ放置になる。
枠を作るというのは、状況を整理する問いを出すことです。
例えばこんな質問。
「今、どういう状況?」
「どんなやり方がある?」
「それぞれどうなると思う?」
この流れで話を進めると、子どもは自分の言葉で考え始めます。
そして最後に一言だけ添えます。
「お父さんは〇〇が大事だと思うけど、最後は自分で決めていいよ」
これで、親の価値観を伝えながら、自分で判断する経験も残せます。
我が家の1on1は、風呂場で起きる
この日の本当の会話は、夜の風呂でした。
子どもと一緒に風呂に入る時間が、我が家では唯一の1on1になります。
不思議なことに、この時間は子どもが素直に話します。
学校のこと、友達のこと、今日思ったこと。
私は聞く側に回ります。
「今日どうだった?」
「どんな考えがあった?」
子どもが自分の言葉で話し始めたら、それでいい。
この日も、午後の出来事が少しずつ出てきました。
そのタイミングで、一言だけ伝えました。
「テストの勉強って、少し時間を空けてからやる方が覚えやすいんだよ」
それだけです。
うまく伝わったかどうかは分かりません。
でも、考えた経験は残ったと思います。
まとめ|正解より「考えた経験」を残す
子どもは言葉より、行動で学びます。
答えをすぐ教えてくれる親より、一緒に考えてくれる親の方が、長い目で見ると力がつくと思っています。
今回の出来事は、小学3年生としては十分に難しい問題でした。
社会性、習慣、チーム行動、学習効率。
これだけの要素が15分の中にあった。
子どもはそれを、自分なりに処理しようとしていた。
そのことに、少しだけ引っかかりを感じながらも、それ以上に頼もしく見えた1日でした。
もし小学生のお子さんがいる方で、「答えを教えるべきか迷う」という場面があれば、まず「どう思う?」と聞いてみてください。
子どもは思った以上に、自分の考えを持っています。

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