こんにちは、とらです。
先日、音声編集の案件で少し引っかかることがありました。
収録が止まっていたんです。
こちらの問題ではなく、収録スケジュール自体の都合で。でも、納期はそのまま動かない。
気づいたら、「収録再開後10日で全部仕上げる」という計算になっていました。
1日50ページを超えると、何が起きるか
ページ数を割り算してみると、1日あたり50ページ超という数字が出てきました。
現実的ではない。
編集の質は、当然そこに引っ張られます。「量をこなすか、品質を守るか」という話ではなく、量が多すぎると物理的に精度が落ちる。音声編集は聴いて確認する作業なので、流せる速度に限界があります。
「これは交渉した方がいい」と判断した。
交渉の根拠を整理するのが、一番しんどい

感情では動きたくなかった。
「大変です」「無理です」というメールは送りたくない。クライアントに対して、事実と根拠でぶつけたい。でも、アタマの中がごちゃごちゃしているときに、論理的な文章を組み立てるのは思いのほか難しい。
そこで、AIと一緒に整理することにしました。
状況を箇条書きで入力して、「これって延長交渉は筋が通っているか?」と問いかけてみた。
返ってきたのは、こんな整理でした。
- 遅れの原因はこちら側にない
- 同じパターンが前回も起きている
- 品質に直結する問題として説明できる
- 求める延長日数は、空白期間とほぼ同じ
感情論ではなく、構造の問題として語れる。それが明確になっただけで、だいぶ落ち着きました。
「前回もそうだった」を出すタイミング
実は一つだけ、使い方に気を遣ったポイントがあります。
「前回も同じスケジュールパターンでした」という事実は、交渉の根拠として有効です。
ところが、「前回もこうだったじゃないですか」というニュアンスで出すと、責めている文脈になってしまう。
「このプロジェクトの特性として、収録期間が分散しやすい構造になっています」という言い方に変えた。
同じ事実でも、問題の主語を変えるだけで、受け取られ方がまるで違います。
実際に送ったメールの構成
最終的に送ったメールの骨格はこうです。
- 収録が止まっている事実(期間)
- このままのスケジュールだと1日50ページ超になる計算
- 品質への影響という懸念
- 10日延長の依頼
- 今後は収録完了タイミングに合わせた納期設定を提案する
感情的な表現はゼロ。責める表現もゼロ。ただ事実と計算と提案だけ。
トーンは「丁寧に、でも明確に」です。
気づいたこと
今から振り返れば、交渉そのものより「根拠の整理」が一番難しかった。
感情が入っているときほど、自分の思考は整理されていない。そこにAIが入ることで、「こういうロジックで語れるんだ」というのが見えてきた。
交渉メールを書く前に、一度AIに壁打ちする。
それだけで、送る前の不安がかなり減りました。
まとめ:交渉は「数字と構造」で語る
音声編集の納期交渉で大切なのは、感情より先に数字を出すことです。
- 1日何ページになるか
- 遅れの原因はどちら側か
- 前回との比較で構造的な問題として語れるか
この3点が揃えば、「無理を言っている」ではなく「筋の通った要望」として受け取ってもらえる可能性が高くなります。
もし同じような状況に直面したとき、感情で動く前にまず計算してみてください。
数字は、誠実な交渉の武器になります。

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