こんにちは、とらです。
副業がうまくいかないとき、たいてい「仕組みを作れば回る」と言われます。
私もそう思っていました。だから作りました。ちゃんと作った。
そして、動きませんでした。
面白いのは、まったく別の2つの事業で、同じことが起きていたことです。偶然だと思えませんでした。
この記事は、その話です。
別々の副業で、まったく同じことが起きていた
私がいま並行して走らせている副業のうち、2つを比べます。
ひとつは、山梨で作っている農産物のオンライン販売。もうひとつは、楽器やエフェクターの海外販売です。
商材が違います。販路が違います。客層も、単価も、季節性も違う。共通点は「私がやっている」ことくらいです。
なのに、止まり方が完全に同じでした。
どちらも、準備は終わっていました。
動かしていなかっただけです。
これに気づいたとき、少し引っかかりました。片方だけなら「その事業が向いていなかった」で済みます。でも両方で同じなら、事業の問題ではありません。
私の問題です。
販売の仕組みは全部揃っていた
具体的に書きます。
農産物のほう
- 販売プラットフォームは開設済み
- 告知チャネルも複数用意してある
- 価格設定も済んでいる
- 発送の梱包資材も、送料の計算も終わっている
海外販売(楽器)のほう
- 出品済み
- 写真も撮ってある
- 説明文も書いた
- 価格も付けた
- 管理シートも作ってある
どちらも、仕組みとしては完成しています。
ここに「まだ準備が足りない」ものはひとつもありません。明日お客さんが来ても、たぶん売れます。
足りなかったのは、作った仕組みを動かす行為のほうでした。
農産物では、収穫のタイミングに合わせて告知を出す。楽器では、売れていない出品の値付けを見直す。
どちらもやっていませんでした。
作ったところで、止まっていた。
「レールを敷く」と「列車を走らせる」は別の仕事

なぜ止まったのかを考えていて、こういう整理に行き着きました。
仕組みを作るのは、設計の仕事です。
これは楽しい。何もないところに構造ができていくので、進んでいる実感があるし、完成した瞬間に達成感がある。プラットフォームの設定が終わった日、管理シートが動いた日、私はけっこう満足していました。
仕組みを動かすのは、運用の仕事です。
こっちは地味です。告知を出す。価格を見直す。在庫を数える。やっても何も完成しない。達成感もない。
そして問題はここです。
設計を終えた時点で、「終わった」と錯覚する。
レールを敷き終えると、なんとなく仕事が完了した気になります。実際には、そこからが本番なのに。
前に書いた2年分の販売データを見たら、利益の2.5倍が不良在庫に埋まっていたという記事は、まさにこれの結果です。出品という設計は完璧に終わっていて、値付けの見直しという運用が2年抜けていた。
農産物のほうも同じでした。売る準備は全部あるのに、告知のタイミングを管理していない。旬は待ってくれないので、そのまま過ぎます。
レールはある。列車が走っていない。
なぜ運用だけが抜け落ちるのか
ここが一番腑に落ちた部分です。
設計には、締め切りが作れます。
「今週中に出品を終わらせる」「今月中にプラットフォームを開設する」。終わりが定義できるので、締め切りを置けるし、置いたら終わります。
運用には、締め切りがありません。
値付けの見直しに「いつまでに」はない。告知に「今日やらないと終わる」もない。明日でもいいし、来週でもいい。
やらなくても、誰にも怒られない。だから何も起きない。
本業を思い返すと、逆でした。本業のタスクが回るのは、私の意志が強いからではなく、締め切りがあって、やらないと人に迷惑がかかるからです。
副業には、それがありません。
つまりこれは、意志の弱さの問題ではなくて、締め切りの不在という構造の問題でした。
「やる気を出す」で解決しようとしていたときは、ずっと解決しませんでした。当たり前でした。原因が別のところにあったので。
運用に締め切りを作る
やったことは単純です。
運用を、カレンダーの固定タスクにしました。
月1回でもいいと思っています。頻度より、日付が決まっていることのほうが大事だったので。
実際に入れたのはこの2つです。
- 楽器:在庫の値付け見直しを、月1回30分の繰り返し予定にした。為替の確認と、出品から90日を超えた商品の価格チェック
- 農産物:告知の日程を、収穫前に決めてしまう形にした。「収穫できたら告知する」ではなく、先にカレンダーに日付を置く
ポイントはひとつだけです。
内容を決めるのではなく、日付を決める。
「値付けを見直す」と決めても動きませんでした。「毎月第1土曜の朝に見直す」にしたら動きました。差はそれだけです。
そして、これは繰り返し予定にしないと意味がありません。1回入れて終わりだと、翌月にはまた消えます。
「時間ができたらやる」は、運用ではありませんでした。
2年やってみて、そう結論しています。
複数の仕事を管理する道具
副業の案件、農園の作業、本業のタスク。それぞれ別の場所に書いていると、見返すのが面倒になります。
俺はNotionに一元化してから、何がどこにあるかで迷わなくなりました。
無料プランで十分動きます。
独立準備で一番怖いのはここだと思う
ここまでは副業の話ですが、私が本当に気にしているのはその先です。
私は2027年に独立するつもりで動いています。
独立したら、本業の締め切りがなくなります。
つまり、全部が「締め切りのない仕事」になる。
いま副業で起きていることが、そのまま全部の仕事で起きるということです。
設計は、たぶん得意なほうだと思います。事業の構造を考えるのも、仕組みを作るのも苦にならない。実際、いくつも作ってきました。
でも、運用が抜けるなら、収入は立ちません。
作った仕組みが動かないだけなので、外から見たら「何もしていない人」と同じです。本人の実感としては忙しくても、数字は動かない。
しかも、事業を並行させるほど、運用の抜けは見えにくくなります。
ひとつだけなら気づきます。3つ4つ走っていると、どれかが止まっていても、ほかが動いているので気づかない。私は2年気づきませんでした。
だから、いま潰しておきたいと思っています。
会社員のうちなら、副業がひと月止まっても生活は困りません。独立後だと困ります。
練習できる時期に、練習しておく。
まとめ
整理します。
- 商材も販路も違う2つの副業が、まったく同じ止まり方をしていた
- どちらも仕組みは完成していた。足りなかったのは動かす行為だけ
- 設計(レールを敷く)と運用(列車を走らせる)は別の仕事。設計を終えた時点で終わった気になる
- 運用が抜けるのは意志の問題ではなく、運用には締め切りがないという構造の問題
- 対策は、運用をカレンダーの繰り返し予定にすること。内容ではなく日付を決める
- 独立後は全部が締め切りのない仕事になる。並行事業が増えるほど、抜けは見えにくくなる
もし今、作ったのに動いていないものが手元にあるなら。
それは、やる気の問題ではないかもしれません。
日付が決まっていないだけかもしれない。
私の場合はそうでした。あなたの場合はどうでしょうか。
手元に眠っている機材があるなら
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