こんにちは、とらです。
Reverbで楽器やエフェクターを売り始めるとき、たいていの人は出品作業から入ります。写真を撮って、説明文を書いて、価格を決めて。俺もそうでした。
でも、いちばん最初に決まってしまうものが、実はひとつあります。
出品通貨です。
これは後から変えられません。しかも変えられないことに気づくのは、たいてい何品か売ったあとです。
この記事では、円建てでしか出品できない日本のセラーが、それでも損をしないための実務をまとめます。
【失敗談】全世界フリーシッピングで手残りが原価まで落ちた
最初にやらかした話から書きます。
出品を始めた頃、送料込み・全世界無料に設定していました。買い手から見て総額が分かりやすいほうが売れるだろう、と思ったからです。
売れました。でも、入金を確認して電卓を叩いたとき、手が止まりました。
手残りが、仕入れ価格とほぼ同じ。
原価1万円前後の商品で、労力をかけて、梱包して、発送して、増えたのはほぼゼロ。
原因はすぐ分かりました。全世界一律の送料込みにすると、価格に転嫁できる送料は「いちばん遠い地域」を基準にするしかありません。豪州やEU向けの送料を織り込んだ価格を、実際には注文の大半を占める米国向けにも適用していたわけです。
つまり、来もしない注文のために全部の値段を上げ、そのくせ利益は取れていない。
これは設定ミスの問題ではなく、価格の作り方の問題でした。
ここから「円建てだと何が起きるのか」を一度ちゃんと調べ直すことになります。
Reverbの出品通貨は後から変えられない
まず調べたのが、ドル建てにできないかでした。
日本在住でアカウントを作ると、出品通貨は円になります。そして、Reverb Payments(売上を受け取る決済設定)を開設したあとは、通貨を変更できません。
どうしても別通貨にしたいなら、アカウントを作り直すしかない。つまり、評価も販売実績も捨てることになります。
私が調べた時点で、すでに何品か売ったあとでした。
無理でした。
Reverbの出品は、写真も価格も説明文もあとから何度でも直せます。直せないのは、通貨だけ。始める前に決まってしまう、唯一の不可逆な選択です。
だから結論はシンプルです。ドル建てにする道は現実的にない。円建てを前提に、その中で戦う設計を作るしかありません。
※通貨変更の可否はReverbのヘルプセンターの記載が一次情報です。仕様は変わることがあるので、始める前にご自身で必ず確認してください。
表示ドルは市場レート換算より高くなる

円で価格を設定しても、海外の買い手の画面にはドルで表示されます。
ここで一度、自分の出品がドルでいくらに見えているのかを確認しました。
その日の市場レートで自分の円価格を換算し、実際の表示ドルと並べてみたところ、表示のほうが $6.71 高い。
これは私の出品を、その日、その価格帯で見たときの実測です。公式に公表されている数字ではないので、率としてそのまま当てはめないでください。価格帯によって差の出方が変わる可能性もあります。
ただ、方向としてははっきりしています。
自分が想定しているより、買い手には高く見えている。
「$250くらいで出しているつもり」が、向こうの画面では$256になっている。この差は、次の価格フィルターの話で効いてきます。
表示ドルの確認手順
- 自分の出品ページで円価格を確認する
- サイトの表示通貨をUSDに切り替える
- 表示されたドル額をメモする
- 同じ日の市場レートで円価格を換算し、2と比べる
5分で終わります。一度はやっておく価値があります。
価格フィルターを円で刻む
Reverbの買い手は、価格フィルターで絞り込んで探します。$100・$150・$250 あたりが実質的な壁です。
ドル建てのセラーは、この境界を直接狙えます。$249にすれば「$250以下」の絞り込みに入る。
円建てだと、そうはいきません。円から逆算して刻む必要があります。しかも前のセクションの差があるので、境界ギリギリを狙うと簡単に越えます。
私は3%程度のクッションを取るようにしました。$250以下を狙うなら、$243前後に着地する円価格にする。
数ドル安くなるのは事実です。でも、境界を越えて絞り込みから消えるほうが痛い。
いちばん良くないのは、$251や$252のような、境界をまたいだ中途半端な価格帯です。$250以下の検索にも入らず、かといって上の帯で戦えるわけでもない。
検索結果に出てこない時間が、静かに生まれます。
送料は込みか別か、価格帯で使い分ける
失敗談に戻ります。
Reverbは検索結果で「本体価格+送料」を別立てで表示します。つまり、送料込みにしても総額は隠せません。
隠せないなら、判断基準はひとつです。価格フィルターに引っかからないほうを取る。
私の使い分けはこうしています。
- 高単価(コレクター向け・ヴィンテージ系)は送料別。 この層は送料の有無で買う判断を変えません。本体価格を低く見せて、フィルターの内側に入れたほうが得です
- 低単価($100前後の量産機)は送料込み。 総額で横並び比較される帯なので、無料送料バッジの見え方が効きます
そして、全世界一律にはしません。米国/カナダ/英国/EU/豪州で地域別に設定する。これが最初の失敗の直接の対策です。
もうひとつ。送料別にするなら、主要国の送料を事前に設定しておいてください。未設定だと買い手の画面に総額が出ず、そこで離脱します。見てもらえていないのではなく、金額が分からなくて閉じられている。
これは商品力の問題ではなく、設定の問題でした。
手元に眠っている機材があるなら
Reverbは楽器専門の海外販売プラットフォームです。国内より高く売れる商材が普通にあります。
登録は無料。まずは相場を見るだけでも動き出しやすくなります。
円安・円高で勝手に値段が変わる
円建て出品で一番やっかいなのが、これです。
円価格を1円も変えていなくても、為替が動けば表示ドルが動きます。
円高に振れると、自動的に値上げになります。何もしていないのに、$243に置いたはずの商品が$250を越えて、フィルターの外に落ちる。
そして、通知は来ません。
売れなくなった理由が価格なのか、需要なのか、写真なのか、分からないまま時間だけ過ぎます。俺は一度これで、動きの止まった出品を2か月放置しました。
対策は地味です。月1回、円価格と表示ドルを確認する。それだけ。
カレンダーに固定タスクとして入れてしまうのが確実です。思い出したときにやる、では続きませんでした。
あわせて、利益計算の前提も置いておきます。販売手数料は5%。これに決済手数料が別建てで乗ります。
決済手数料の正確な率は、俺自身がまだ一次情報で確認できていないので断定しません。ただ「5%だけ見て利益を組むと足りない」ことは確かです。5%+αで計算してください。
まとめ:円建て前提のチェックリスト
長くなったので、実務で使う形にまとめます。
- 出品通貨は変更できない。円建て前提で価格設計する
- 表示ドルを必ず自分の目で確認する(市場換算より高く出る)
- 価格フィルターの境界を円で逆算し、3%程度のクッションを取る
- 送料は価格帯で使い分ける。高単価は送料別、低単価は送料込み
- 全世界一律送料込みにしない。地域別に設定する
- 月1回、為替と表示ドルを確認する。カレンダーに固定する
- 手数料は販売5%+決済手数料が別建て、で利益を組む
円建てで戦うのは、正直ハンデです。ドル建てのセラーが直接狙える価格帯を、こちらは逆算して当てにいくしかない。
でも、ハンデを知らずに戦っているのと、知って設計しているのとでは、結果がまるで違いました。
変わったのは相場でも為替でもなく、俺の価格の作り方だけです。
もし今、Reverbで「見られていない気がする」と感じているなら、まず自分の出品をUSD表示に切り替えてみてください。
たぶん、思っている額より高く出ています。
楽器を海外で売る入口
Reverbは楽器専門の海外販売プラットフォームです。ヤフオクやメルカリより単価が出やすい商材があります。
登録は無料。出品も難しくありません。
こんな記事も書いています!


コメント